やぎりん日記

やぎりん!こと、作曲家の八木澤教司の日記です! 日々の体験や感じたことを書いていきます!
Subscribe

Archive for 3月 1st, 2012

★ グランドキャニオン&ワシントン大学!

3月 01, 2012 By: S.Yagisawa Category: 日記

ロサンゼルスへ出発する当日に急に体調不良に…。初めてのロサンゼルス滞在で体調不良なのは非常に心細い。しかも数日後にはシアトルに移動してワシントン大学ウインドアンサンブルのリハーサルに立会う任務もあります。JAL便がシアトルへの直行便が無いという理由だけでロサンゼルスを経由したことに少々後悔しながらも空港へ向かいました。今回は予算が限られていたのでエコノミークラスなので、この体調で10時間以上の飛行はかなり大変…。ラウンジでも軽く食事をしただけでお酒も呑めず…。ただ幸いチェックインカウンターで「八木澤様、本日はエコノミークラスをご予約頂きましたが、こちらの事情で座席を多く販売した関係で、プレミアムシートにグレードアップしても宜しいでしょうか?大変ご迷惑をおかけしますが…」と天使の声。しかしらがら何と謙った対応だろう…。いずれにしても命拾いしました。飛行機では水分のみで食事をせず映画も見ずに永遠と寝続けたので、ロサンゼルス到着した頃にはすっかり元気になっていました。入国審査はシカゴ並みに質問が厄介でしたが…。ホテルチェックインまで数時間あったので空港発でホテルまで送迎してくれる市内半日観光ツアーに参加。一人でツアーに参加するのは初めてでちょっと心配でしたが無駄の無いツアーで楽しめました。ちょうどアカデミー賞授賞式を2日前に控えた状態だったのでハリウッドは取材陣やカメラがたくさん。久しぶりにアメリカのマクドナルドでアングスバーガーを食べましたが凄いボリューム。

又、ロサンゼルスからグランドキャニオンが1時間30分のプロペラ飛行で行けるという情報だったのでブーンと行ってきました。飛行機の中はコックピットが見えるほどの狭い空間。意外にもあまり揺れず、窓からは永遠に広がる砂漠がすぐ下に見えて圧倒されました。グランドキャニオンは別の惑星では無いかと思うほど異空間。写真で撮りきれるレベルでは無く行かないと判らない壮大な世界でした。一人でツアーに参加したからこそ、この世界に浸ることができたように感じます。なかなか一人旅もハマりそうです。翌日は博物館などを見たり情報収集をしたり。ロサンゼルスは意外にも都会という印象は受けませんでした。ホテルのフロントであっても英語になまりがあり聞き取りにくい感じで中にはスペイン語のような言語を話す人も。色々と発見の多い滞在でした。

シアトルではワシントン大学の博士課程のディスカッションの授業に参加(日本の吹奏楽や自作についての話題)させて頂いたり、ウインドアンサンブルで委嘱作品【「グラティチュード・ジャーニー」~ 永遠なる陸奥への想い】(原題:JOURNEY OF GRATITUDE- Caring Together for The Tohoku Region of Japan)のリハーサルをしたり。私の指揮にピッタリと合わせてくる学生さんの反応の良さに感激しました。今回は通訳を付けて頂いたのでワシントンでは全く不自由無く生活できましたが逆に頼ってしまって反省しています。ですがそのお陰で高校の先生方たちと交流をする中で今までのアメリカ滞在では見えなかった濃い話題に触れることができました。アメリカの文化、考え方、吹奏楽や音楽との関わり方など内面的な話題が多く刺激になりました。又、私自身、日本の吹奏楽に対して最近疑問に思っていることを外国からの視点ではっきりと指摘されることもありドキッとする場面も。どこの国に行っても「日本の吹奏楽はレベルが高い」とこれまで褒められるように言われてきましたが、実際に本心ではどのように思われているのかを考えさせられます。「では、アメリカでは良き吹奏楽指導者とはどんな先生ですか?」という私の質問に対して「生徒が求めていることは何か、生徒に必要なことは何か、それはその生徒にできることなのかを見極め的確な指導をする先生です、もちろん生徒1人1人に対してです」という言葉が妙に印象的でした。今回は実際にアメリカの高校での吹奏楽の“授業”を見学させて頂くことで多くの勉強をさせて頂きました。アメリカは吹奏楽は部活動ではなく授業(教育)であると改めて実感しました。又、シアトル交響楽団首席トロンボン奏者の山本浩一郎さんにもお会いしてディナーをご一緒して貴重なお話も伺えました!