あすという日が

■作品名 (Title)
あすという日が
■作詞 (Lyrics)
山本瓔子
■編成 (Chorus formation)
混声
■作品No (Work No)
004
■作曲年 (Composition year)
2006
■出版社 (Publisher)
教育芸術社
■解説 (Commentary)
はじめに東日本大震災で被災された皆様、
それに伴ってあたりまえであった生活環境が変わられてしまった皆様に心よりお見舞い申し上げます。
この度「あすという日が」に関する多くの温かいメッセージ、お問い合わせを頂き心より嬉しく思っています。
ただ東日本大震災の被災を通して広がった、ということに心から喜んで良いのか…心苦しい気持ちも正直あります。
しかし、この歌が少しでも被災した皆様を勇気づけることができるのなら、
それ以外の地域の心を痛めている皆様の支えになるならば、作曲者として感無量です。
改めて生命に満ちたメッセージのある詩を書かれた山本瓔子先生にも心より感謝しています。2006年、大阪で開催された「第30回全日本合唱教育研究会全国大会」より始めて私は「合唱曲」の新作作曲のご依頼を頂きました。当時、私は30歳でした。
これまでは出版社から依頼され書いたことはありましたが「実際に歌われる」ことを前提に合唱曲を書いたのは始めてのことでした。
難しい現代的な曲では無く、クラス合唱で親しまれるような歌を、中学生が希望に満ちた未来に夢をもてるような曲をと頼まれ、
更には「吹奏楽と共に奏でられる爽やかなクラス合唱曲を!」というご要望もあり、
ピアノ伴奏版と吹奏楽伴奏版と2ヴァージョンに相応しい詩を選ぶのに大変苦労したのを今でも覚えています。最終的に以前、小学生用の合唱曲「一秒の短い言葉」を作曲した時にお世話になった山本瓔子先生の詩集を何冊も読み、
それでも迷い悩んだ私は失礼を承知で今回のテーマをお伝えし思い切って山本先生自らに詩をご推薦して頂くようお願いしました。
なぜなら詩集の文字と紙から関節的に受けたイメージで作曲するのではなく、
私はどんな気持ちで詩を書かれたのか山本先生のお人柄も含めて音を付けていきたかったからです。私はメインの仕事でもある吹奏楽の作品を通して全国各地の中学・高校生たちに現場でお会いして来ました。
その時に必ずと言っても良いほど「どんなイメージで作曲したのですか?」と質問を受けます。
きっと吹奏楽も合唱もジャンルは違えど同じなのではないか、と思い、
私は山本先生の詩だけではなくお気持ちも含めて作曲すべきだと思ったのです。
合唱界で全くの無名である私に対して山本先生は本当に丁寧な励ましのお言葉を頂き、更に3つの詩をご推薦くださいました。
その1つが「あすという日が」です。
詩の素晴らしさだけではなく励ましのお言葉を頂いたことで勇気が沸き、
始めての依頼で不安であった私は理解者を得たような心強さすら感じました。
詩を読んでいると自然とメロディーは降ってくるようでした。このこの詩を生かせるよう、
素直な歌にしようと1音1音心を込めて書き上げました。
もう5年前の懐かしい話です。(2011年4月、八木澤教司)

■楽譜について

楽譜についてのお問い合わせも多数頂いていますがピアノ伴奏版も吹奏楽伴奏版も教育芸術社より出版されています。
下記までお問い合わせください。私からの直接の提供はできません。
尚、同じ山本瓔子先生の詩「あすという日が」を使用して、私の他にも2人の作曲家が作曲しているようです。
別の作曲家の作品をお求めの方はお間違いのないようご注意ください。
私の作品は下記の通りです。

教育芸術社HP

■お問い合わせ先

ご質問、ご要望、編曲の許諾などは教育芸術社・編集部(03-3973-6484)へ。
楽譜の入手方法に関しては教育芸術社・販売部(03-3957-1177)

※ 編曲に関しては私自身は全面的に認めていますが、出版社へ承諾を得る必要があります

■合唱曲(ピアノ伴奏)版

■吹奏楽伴奏版

◆ 吹奏楽版のCDが発売されました!
八木澤教司吹奏楽作品集Vol.4【「ひと夏の恋」~けやきの気に抱かれて…】

◆ 楽譜の入手方法について
【やぎりん日記】

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【プログラムノート】
原曲は「吹奏楽と共に奏でられる爽やかなクラス合唱曲を!」というご依頼に基づいて、2006年8月に大阪で開催された「第30回全日本合唱教育研究会全国大会」のために作曲しました。詩は前作《一秒の短いことば》でお世話になった山本瓔子先生によるもので、先生から今回の主旨に相応しい詩をご推薦して頂き、そのご好意のもとで心を込めて音をつけさせて頂きました。出版以降は吹奏楽伴奏で演奏される機会よりも、ピアノ伴奏で演奏される機会が多いようですが、ぜひ原曲のイメージを探り様々な楽器の音色を意識して歌って頂けますと作曲者としては嬉しいです。今後も合唱曲としても、教材としても幅広い機会で歌って頂けましたら幸いです。

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