「ひたかの大地に」- 母なる北上川の記憶 / Hitaka – The History Of Mother Kitakami River

■作品名 (Title)
「ひたかの大地に」- 母なる北上川の記憶
Hitaka – The History Of Mother Kitakami River
■委嘱団体 (Commissioned organization)
みなみ吹奏楽団創立10周年記念 委嘱
■作品No (Work No)
060
■作曲年 (Composition year)
2007
■グレード (Grade)
4
■演奏時間 (Duration)
約9分10秒
■演奏可能最低人数 (musician)
45人
■参考音源 (Audio Sample)
■出版社 (Publisher)
ウインドアート
■解説 (Commentary)
******下記、委嘱団体である、みなみ吹奏楽団のホームページより転載******

◆団から依頼した内容を掲載します◆

我々の住む奥州は平安時代初期に編纂された勅撰史書で、日本書記に続く六国史(りっこくし)の第二書である「続日本紀」(しょくにほんぎ)の中に、奥州の地は「水陸万頃(すいりくばんけい)」と記されています。「水陸万頃」とは水と土地がとても豊かであることを指す言葉です。このような昔から奥州が美しい地であると呼ばれていたのも、すべては北上川と奥羽山脈に囲まれた素晴らしい環境であったからでしょう。その自然豊かな土地である奥州には、東北に住んでいた先住民族である蝦夷(えみし)から現在の奥州に暮らす人々まで、さまざまな歴史と文化の営みがありました。今回、八木澤先生に作曲をお願いする作品では、北上川や奥羽山脈などを有する美しい土地である奥州の情景や、その土地に住む人々による生活の営みを音楽にしていただきたいと思います

~そして曲の構成は、

【1】オープニング:北上川の情景
【2】北上川の記憶(北上川周辺で暮らす蝦夷たちの生活の様子→蝦夷と侵略者である朝廷との戦い→戦いで命を落とした蝦夷たちのへの鎮魂)
【3】先人への感謝のもと生活する現代の奥州人の営み
【4】エンディング:奥州の歴史が、さまざまな自然や北上川の恩恵のもとこれからも永遠に繰り返される~

ひたかの大地に~母なる北上川の記憶 によせて(第10回定期演奏会パンフレットより引用)

みなみ吹奏楽団 常任指揮者 松元宏康

本日は「みなみ吹奏楽団・第10回定期演奏会」にご来場いただきありがとうございます。この場をお借りしてお客様お一人お一人にあらためて感謝申し上げます。ここでは作曲家の八木澤さんについて、また私たちのために新しく作曲された「ひたかの大地に~母なる北上川の記憶」という作品について、指揮者の立場から書かせていただこうと思います。まず、多くの方々は作曲家というとすでに亡くなった人やお年を召した人、というイメージを強く抱いているようですが、八木澤さんは32歳の新進気鋭の作曲家です。彼は現在まで色々な分野で数多くの作品を発表し続けていらっしゃいますが、その中でも吹奏楽への作品は、彼の輝かしい業績の中でも最も重要なジャンルの1つと言えるでしょう。私が八木澤さんに初めてお会いしたのがまさに昨年のこの演奏会、つまり第9回定期演奏会のことでした。その演奏会でも八木澤さんの「ラス・ボラス・グランデス」という作品を演奏させていただいたのですが、本番前のリハーサル中にホールに到着された八木澤さんはリハーサル終了後すぐに私の楽屋を訪れてくださり、私が作品に抱いていた印象や質問をこころよく聴いてくださっただけでなく、話はさまざまな内容に発展し、意気投合するのに時間はかかりませんでした。また、偶然にも私の母校である小学校への作品提供をされていたことや、同い年(!)であることも判明し、本番前にも関わらず若い音楽家同士、大盛り上がりの会話をしたことを思い出します。そんな気さくで人柄の素晴らしい彼ですから、みなみ吹奏楽団のメンバーからも彼は大人気で、みんなが彼のことを大変慕っております。ですから、その点から考えても今回の記念演奏会を飾る特別な作品を八木澤さんに委嘱したことはある意味自然な流れだったと言えるかもしれません。さて、彼に今回作っていただいた作品ですが、作品の舞台になっているのはこの「奥州」の地です。私たちは自分たちの住む地域の音楽を作っていただきたいということから、団員よりイメージやアイディアを集め、それを私が音楽的な内容にするためにまとめあげ、最終的に作品を委嘱する際に下記のようなお願いをいたしました。

(上記のとおり)どなたがご覧になっても判るとおり、私たちから八木澤さんへのお願いは相当に細かいものになってしまいました。しかし、このオーダーがこのように細かくなってしまったのも、私たちみなみ吹奏楽団のメンバーがこの「奥州」の地を愛し、この地域のために良い作品を提供して頂きたいと思ったからに他なりません。そして、このオーダーを八木澤さんに届けた後、すごいことが起こりました。それは、これから聴いていただく「ひたかの大地に~母なる北上川の記憶」という素晴らしい曲がこの世に誕生したということです!八木澤さんは我々の想像通りのイメージをもって、最高の作品を作ってくださいました。「私たちの地域の作品が出来上がった!」という喜びに対し私たちは八木澤さんに感謝の言葉もありません。ところで、私は一人の指揮者として常日頃から彼の作品を取り上げるときに毎回強く感じることがあります。それは彼の作品が、「優しく、温かい心の持ち主が描いた景色」であるということです。作品はその作曲者の鏡と言っても過言ではないと思うのですが、私は彼のさまざまな作品の譜面を読んでいる時、音を出す時に「彼の優しく温かい感情と鋭い感性」を強く感じずにはいられないのです。きっと、今日この場においでのみなさんもこの偉大な作品から、我々の住むこの奥州の多くの景色を想像し、作曲家八木澤氏が素晴らしい人格をもった本物の作曲家であることを知ることになるでしょう。最後になりますが、この素晴らしい作品を提供して下さった八木澤教司先生に感謝申し上げます。ならびに、その記念すべき作品をこのホールでみなさんの前でご披露できる機会を作って下さった、みなみ吹奏楽団を支えて下さっている地域のすべての方に感謝申し上げます。

■編成 (Instrumentation)

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