打楽器奏者である小川佳津子先生のご依頼で作曲した、4人のマリンバ奏者のための可愛らしい作品です。“マリンバカンス”とは“マリンバ”と“バカンス”を合成させた造語で、小川先生の“マリンバ~”委嘱シリーズとして、先駆ける他の作曲家の作品に続くものとなりました。
作曲にあたって小川先生よりこの“マリンバカンス”というタイトルに相応しい作風で、とご依頼頂いたのですが、私はバカンスの経験がこれまで残念なことにありませんでした…。何しろ大学院を修了と同時に吹奏楽界にデビューし、それ以来、年中無休でやってきましたから…。しかしながら幸いにも、今年(2008年)の9月にヴェネツィアで1週間の休暇を過ごしましたので(半分は取材旅行なのですが)、その体験を生かした音楽に仕上げました。余談ですが、この一週間はバカンスと言うには短い期間でしたが、作曲もせず指導もせず原稿も書かず、朝から呑んで食べて、買い物をして…こんな楽しい生活があったのか!と初めてのリフレッシュ。この体験によって、これまでの八木澤作品には珍しい陽気で可愛らしい作品が出来ました!尚、“水上都市”とも呼ばれる海の街ヴェネツィアだったので“マリン”+“バカンス”という別の意味合いもタイトルに込めました。初演は2008年12月、尚美学園大学打楽器アンサンブル第7回定期演奏会にて、小川先生とお弟子さんたちによって行われました(八木澤教司)。※ マリンバは2台で演奏できます。初演メンバー(敬称略):
1st小川佳津子、2ndが栗田愛、3rd神田有香奈、4th山岸音羽 |