千葉県を活動の拠点にしているEnsemble Wizardの委嘱作品。数年前にギリシャ・アテネへ取材旅行に行った時に無数の遺跡群から多くのインスピレーションを得ました。先駆けて作曲した木管五重奏曲「アゴラ」(市場の意味)に続く作品として「アドリアノスの図書館」をテーマに金管八重奏を作曲しました。
「アドリアノスの図書館」とはローマ皇帝であったアドリアノスが2世紀頃に建てた図書館のことで、アテネの有名な観光スポットでもあります。今から約2000年も前の遺跡を散策しながら、アテネの風を肌で感じていると不思議と天から響きが降りてくるような感覚になりました。そんな想い出をエッセイ風に仕上げたのがこの作品です。
ファンファーレ風な場面、緊張感のある場面、ソロの場面、躍動感のある場面、コラールの場面などメリハリのある音楽創りが必要です。特にソロは自由に演奏して構いませんので、細かなニュアンスも含め堂々と演奏してください。各団体の個性豊かなアプローチを期待しています。
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