「ある街の風景」~イタリア・ローマにて / A Scene of Rome

■作品名 (Title)
「ある街の風景」~イタリア・ローマにて
A Scene of Rome
■委嘱団体 (Commissioned organization)
■作品No (Work No)
149
■作曲年 (Composition year)
2014
■グレード (Grade)
3
■演奏時間 (Duration)
約6分30秒
■演奏可能最低人数 (musician)
18人
■参考音源 (Audio Sample)
■出版社 (Publisher)
ブレーン
■解説 (Commentary)
「ある街の風景」~イタリア・ローマにて/八木澤教司作曲

原曲は2010年にフルートフンサンブルグループ“フィオーレ”の委嘱によって作曲したフルート四重奏曲《テルミニ》。「テルミニ」とはローマの玄関口とも言える中央駅のことで、古代ローマ帝国の皇帝ディオクレティアヌスのテルメの遺跡に近いことからこの名が付いたようです。又、テルミニ(Termini)はイタリア語で終点を意味する語句ではありますが、名称はイタリア語の終点とは関係がなく、浴場近くのこの土地の名前が付けられたとも言われています。このアンサンブル曲を改編して少人数のための吹奏楽曲にしたものが《ある街の風景》です。
原曲のタイトルからも判るようにローマ全体を描写したのではなく、私自身がテルミニ駅周辺を徒歩で散歩して感じた印象を“旅の絵葉書”のようにエッセイ風に描いた作品です。原曲《テルミニ》(CD:La memoria del FIORE/ワコーレコードWKCD0043)を聴いて参考にされるのも良いと思います。益々と国際社会となる今日、この曲をきっかけに若い世代がイタリアの歴史、文化、風土などに興味を持って頂ければ幸いです。

● 演奏のポイント
原曲(フルート四重奏曲《テルミニ》)が組曲であったこともあり各場面(楽想)が明確に分かれています。イメージを持ってそれぞれの特徴を生かすよう心がけてください(原曲には副題を付けていますのでそこにイメージのヒントがあります)。遅いテンポの場面ではフレーズの導入、処理を統一しましょう。速いテンポの場面では美しいタンギング(発音)を心がけましょう。テヌートアンセントが何度か出てきますが、これはコントラバスのピィツィカートのような奏法を想定しています。34小節~37小節(75小節~80小節)は6/8拍子で感じて頂くのが理想ですが、指揮者はリズムが曖昧にならぬようテンポキープに気をつけてください。ソロパートの選択は指定以外の楽器も含め現場の判断で変更しても構いません。又、その他、不安定な箇所があれば他の楽器で補うことを認めます。

■編成 (Instrumentation)

関連記事

  1. ぷれりゅーど / Prelude

  2. 「レムリアー失われた大いなる遺産」 / Lemuria – The Lost Continent

  3. 暁光の幻 / A VISION OF THE FIRST LIGHT

  4. ファンファーレ集 - トキめき新潟国体式典のための - / Fanfare Collection – Toki Miki for Niigata National Ceremony –

  5. 不朽の大樹 / UNENDING FAMILY TREE

  6. 「ラックル伝」~ 国造りの神々

  7. 吹奏楽のための音詩「輝きの海へ」【中編成対応改作版】 / And Then the Ocean Glows

  8. テューバ協奏曲 / TUBA CONCERTO

  9. 空中都市「マチュピチュ」― 隠された太陽神殿の謎 / Machu Picchu : City in the Sky

  10. 淡い花の夢路 ~伊弉諾と伊弉冉、尊き国生みのエピソード~【小編成改作版】 /  The Story of Izanagi and Izanami – Creators of the Japanese Islands

  11. 「ペルセウス」― 大空を翔る英雄の戦い / Perseus A Hero’s Quest in the Heavens (with Choir)

  12. 大地に咲く花を讃えて / Hymn to the Flowers in Bloom on the Earth

  13. 眩い星座になるために… / To Be Vivid Stars

  14. 「ヴォンゴレ!」~バリトン・サクソフォーンとコンサート・バンドのために / VONGOLE! – for Solo Baritone Saxophone and Concert Band

  15. 「空と大地の間で」〜愛の実る季節に / On The Earth, Under The Sky