やぎりん日記

やぎりん!こと、作曲家の八木澤教司の日記です! 日々の体験や感じたことを書いていきます!
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☆ 市川市立第二中学校吹奏楽部!

8月 13, 2010 By: S.Yagisawa Category: 日記

茨城、神奈川を経由して本日ようやく自宅に到着。明日よりローマに旅立つ直前まで集中作曲となります。この一ヶ月、小学校から一般までのコンクールを各地で聴かせて頂きとても刺激になる日々を過ごさせて頂きました。その一方で電話やメールにて「初めて代表になれました!」「金賞でしたが…」といったご報告も多々頂きました。私自身、指揮も演奏もしていませんが、作品を通して良くも悪くも多くの先生や生徒さんたちの人生に触れているのだという責任感を再確認する時期でもありました。そんな生活の中で自宅に帰ったら真っ先にしたいこと、というのが頭にありました。今まで毎年このような夏を過ごしていましたが今回初めてのこと。それは私自身の中学時代の吹奏楽部のビデオ(←まだDVDの無い時代です)を見るということでした。自宅に帰ってもすぐ見つかるか判らないし、そんな時間の余裕も無いのですが、コンクールを通して中学生や高校生の熱い想いのこもった演奏をたくさん聴いてしまったからでしょうか。どうしても見てみたかった、そしてどんな様子なのか、今の自分自身の厳しい目で見てみたかったのです。

自宅に帰ると中学校生活最後となる3年生の3月に行われた卒業演奏会のビデオが不思議と簡単に見つかり早速、拝見。千葉県市川市立第二中学校吹奏楽部。もう20年前のもの。画質も荒くなりとても見にくいですが音質はまぁまぁ良く普通に聴けます。一番の想い出はやはり3年生の時のコンクールですが、今回は何故かコンクールのビデオではなく演奏会のビデオが見たくなったのです。 当時は東関東と西関東にまだ分かれていなく「関東大会」という名称の支部大会でした。今のように代表数が多くなく千葉県から関東大会に出場出来るのは4校のみ。別格の加養浩幸先生率いる土気中学校吹奏楽部がいたので実質的には3枠を他の学校が競う時代でした。私が入学する前は予選で銀賞の普通の中学校でしたが、1年生の時に初の金賞、千葉県大会でも何故か代表、関東大会にノーマークにも関わらず出場し全国大会には進めなかったものの金賞を獲得。翌年は全国大会へ!と意気込んだものの、まさかの予選落ち…。だから2年生の時が凄く辛い時期でした。結果が出なかったことではなく、コンクールがきっかけで先輩や後輩の色々な食い違いが生じ多くの部員が退部。人間関係がとても複雑だったように記憶しています。3年生になった時にベテランであった顧問先生から「吹奏楽は初めて」というピアノ専門の女性の先生が転任されてきました。中学生だった私達は音楽の先生は誰でも吹奏楽を知っているものと思い込んでいたかつ顧問になってくれて当然と思っていたので、その先生には今考えれば恐ろしく負担をかけてしまったに違いありません…。 ですが、ベテランの先生でなかったから良かったのかもしれません。自ら勉強し知識を得ようと、考える練習をするようになっていきましたし、新体制になったという危機感もあってチームワークも再び芽生えてきました。新しい先生と気持ちを新たに音楽をすることができたのです。吹奏楽部はコンクールで金賞を得るためだけではなく、音楽を通して仲間を想いやる心、相手に感謝する心といった小さな社会を学ぶ場所だと自分自身の経験から思っています。悔しい想い、辛い想い、それも全て将来に生きる財産です。全国各地の中学・高校生たちには、それを分かち合う仲間がいることに感謝して、新たな目標に向かって頑張って欲しいと、ビデオ見ながらしみじみ思いました。10年後、20年後に自慢できるような濃い想い出を創ってください。心より応援しています!写真は中学校3年生の時の千葉県大会(本選)のもの。トランペット1stが私。

課題曲:ランドスケープ(池辺晋一郎)、自由曲:セント・アンソニー・ヴァリエーション(ヒル)。

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