やぎりん日記

やぎりん!こと、作曲家の八木澤教司の日記です! 日々の体験や感じたことを書いていきます!
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★ タイで「ラン・パーン」を客演指揮!

6月 27, 2012 By: S.Yagisawa Category: 日記

本年も嬉しいことにタイに客演指揮で伺うことが出来ました。タイの吹奏楽は元・天理高等学校吹奏楽部指揮者であった新子菊雄先生が基礎を作られましたが、先生の弟子たちが本当に素晴らしい音楽創りをされています。今回はクラリネット奏者の三浦幸二さん、サクソフォーン奏者の浅利真さんにも私の協奏曲シリーズを演奏して頂くためにゲストとして同行して頂きました。カセサート大学ウインドアンサンブルの指揮者でありNontri Orchestra windの音楽監督でもあるスロポーン先生は私の知る限りアジア諸国で最も深い音楽創りをされる方だと思います。新子先生から子供の頃に習った音楽創りを更に発展させて特殊な基礎合奏も見学させて頂きましたが本当に驚きました。「こんな基礎合奏があるんだ、確かに必要な練習かもしれない、でも日本の生徒たちは果たしてできるか…」と、三浦さん、浅利さんも絶句していました。私が指揮をさせて頂いたのはNontri Orchestra windと今回の演奏会のために選抜された15歳〜20歳までのユースバンド。響宴の委嘱作品として作曲した【タイ北部民謡による狂詩曲「ラン・パーン」】も現地で演奏させて頂きました。海外の作曲家が日本の民謡をモティーフにして作曲した時に何となく違和感がある場合が多いように、私の行った行為は現地の人に違和感があるのではないかと心配していましたが「タイの民謡をよく選んでくれました、そしてタイの民謡が八木澤さんらしいタッチでコラールにまでなっている、日本とタイの友好の証です」と予想以上に喜んで頂けホッとしました。

今回の演奏会のために私達のグッツまで制作されていました。演奏会終了後にはテレビ局の取材(下記に現地テレビニュースを載せました)や何百人という人々に一生懸命サインをしたり休む間も無く活動を行いましたが、毎夜3人で遅くまでホテルのBARで反省会をしながら「翌日はもっと良いものにしよう、もっとタイの人々に喜んでもらおう」と目標を考えて行くのも武蔵野音楽大学出身の仲間たちとの長い付き合いだからこそできること。日本とは異なり本番前に充実したリハーサル室がある訳でない、しかも音出しも満足にする時間もない中で、一緒に聴衆に笑顔でサービスをする2人は本当に素晴らしい仲間だと思いました。演奏も素晴らしかったですが「人気」とは技術や表現を超えた人間性にあるのだと改めて学んだ旅となりました。さて、これからは日本はコンクールのシーズン。私もしばらく海外遠征はお休みして国内のバンドの熱い演奏を聴かせて頂きたいと思います!

【タイのテレビニュース】

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