◆ シアトル第2日目
シアトルのホテルで目を覚ます。今日の午前中は本来予定はありませんでしたが、日曜日のメインとなるコンサートで共演するテキサスのJames bowie High school wind Ensembleが近郊の中学校で公開練習をするというのでサクソフォーン奏者の浅利真くんと共に見学をさせて頂くことに。明日、初めてお会いしてたった40分のリハーサルで【マチュピチュ】をこのメインのコンサートで演奏する不安もあったのでブレーンミュージックの村上健社長のアドバイスもあり様子を見させて頂くことになったのです。彼らが滞在する近くのホテルへ行き同高校を指導するBruse Dinkins氏(写真)にお会いして生徒さんたちと共に、どこにあるかも名前も分からぬ中学校へ。今までの経験上、海外では情報が無いことがほとんどでしたし、あっても随時変更があるため現場に行き自分自身で状況を判断し決断することが常に要求されます。何より彼らは練習終了後に観光に行くようなので私達はどうやってホテルに帰れば良いのか…。バスを飛ばすこと30分、森や山を超え遂に中学校に到着(写真)。明らかに近くに駅も無ければタクシーも走っていない。民家がぽつぽつと…。
練習が始まった。日本のバンドと全く違うサウンド感で浅利くんも私も興味深く聴きます。アメリカの吹奏楽は部活ではない。授業として週に数回行うのみでこんなに吹けてしまうのかと驚く。さすが全米のトップクラスというだけはあります。どうやら次はDinkins氏の指揮で【マチュピチュ】を聴かせてくださるようだ。これは凄い!スケールが大きく味のある演奏!明日のリハーサルが言葉の問題で不安な反面、楽しみになってきました。又、ヨハン•デ=メイ氏の指揮で同高校と共演するトロンボーン奏者のMark Babbitt氏(写真)が【マチュピチュ】に興味をお持ちくださりお声をかけてくれました。そして彼のお薦めのレストランで一緒にランチを食べようという展開に。やがて同高校がダウンタウンへ観光に行くことも判り、そこまでバスに乗せて頂くことになりました。ダウンタウンは昨日電車で行っているので少しホテルに戻れる希望が!
到着後、Babbitt氏はツアーと離れることを決意され私達と一緒にランチを!彼の薦める生ガキの専門店に。 生ガキは少し危険を感じましたが今が旬とのこと。物凄い種類があり圧倒されましたが本当に美味しい!サーモンも感動的!
彼は再びツアーに戻り私達は偶然にも昨日利用した駅が近くにあることが判りました。見慣れた風景を見ながら無事に帰還!本当にラッキーでした!
Western International Band Clinic 2010に日本から参加する花咲徳栄高等学校吹奏楽部が私達より遅れて本日の夜に到着し合流するが、、、生徒さんのほとんどの部屋のキーが上手く操作せず中に入れないというアクシデントが!今回2回目となります。。。顧問の川口智子先生もお疲れの表情。何しろ今日の朝7:30に空港に到着してずっと観光をしていたのですから…。時差があるので生徒さんにとっても本日は長い日。私のように普段あまり寝てなければ時差ボケはありませんが規則正しい生活をする先生や生徒さんにとってはかなりの疲れでしょう。しかもようやく到着したホテルで部屋に入れないのですから…。ほとぼりが冷めた頃、浅利くんと私はコロラド州の高校の演奏を聴きに会場へ!昼間も感じましたがアメリカのバンドはコラールの歌い方に味がある。音に方向性があって聖歌を聴いているようです。やはり教会の文化があるからなのでしょうか。とても興味深いです。
川口先生たちはツアー中に夕食を取られたということで浅利くんと二人でホテルのBARへ!ビールで乾杯していると偶然にもクリニックの会長であるScott Makee氏の御一行がいらっしゃってお声をかけてくださいまし た。とても皆さん親切で歓迎してくださり感激でした!又、何と先程の演奏会で客演指揮を終えたヨハン •デ=メイ氏が遅れて到着すると、わざわざ私達のテーブルまでいらしてくださりお声をかけてくださいました。昨年のシカゴでお会いしたことを覚えていてくださり感激でした。氏の「指輪物語」は大好きな曲ですし高校生の時に最も憧れる作曲家でもありました。日曜日に同じ舞台で指揮することが夢のような感じです。とても非現実な世界に迷い込んだ気分で浅利くんと今後の目標や同時期にデビューして10年経った今を見つめる話題で盛り上がりました。明日はいよいよ本格的に練習開始。頑張らないと!