やぎりん日記

やぎりん!こと、作曲家の八木澤教司の日記です! 日々の体験や感じたことを書いていきます!
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Archive for 6月 9th, 2012

◆ デ・ハスケの本社を訪れました!

6月 09, 2012 By: S.Yagisawa Category: 日記

アムステルダムに滞在する4日間の短い時間に1日だけ今回の旅の最大の目的でもあったヘーレンフェーンにあるヨーロッパ最大級の大手出版社であるデ・ハスケの本社に訪れました。前日にお会いした楽譜事業担当のロナルド・スラーハー氏よりアムステルダムからヘーレンフェーンまでの往復乗車券は受取ったものの自力で乗換えをしながら2時間かけて現地に向かうのはオランダ入門者には緊張感のあるものでした。ヨーロッパの電車はストライキを起こしたり遅れたりすることが頻繁なので果たしてオランダは…。そんな心配もしながらアムステルダム中央駅に。噂よりも駅の治安は確実に良い。しかも電車の案内が駅に表示されている(すべての駅が明確に表示されていました)かつ、駅員も電車が出発する前後にはホームに必ず現れ不安な旅行者へ案内もしてくれる環境。またオランダ人はとても親切でちょっと尋ねると本当に理解しているかどうか何度も気にかけてくれます。アムステルダムのような大都市はもちろん、どんなところでも英語が通じます。又、英語も日本人に聴き取りやすいスローで明瞭な発音なのでアメリカ以上に安心感があります。さてデ・ハスケのご用意してくださったチケットはファーストクラス。チューリップ色に染まった素敵な車両で冒険を開始!

ヘーレンフェーンに到着してロナルド氏と再会。本社まで車で20分程度。ヴァン・デル・ヴィーン社長 が早速お出迎えをしてくださり作品の出版スケジュールなどデスカッションを行いました。ここまでは問題無くいきましたがその後、様々なニュアンスで細かな質問をされると私の語学能力では厳しい…。英語の全く話せない4年前にハロー!しか言えない状態でシカゴで初対面した時に比べれば、今日ここまで辿り着いたことや出版計画を打合せできるだけ進歩かもしれませんが、この4年間の海外遠征では慣れたとは言え旅行で使用する英語のレベルとビジネスレベルは雲泥の差があると痛感。悔しい思いをしながらも会社内の案内をされることに。正面はあまり大きいイメージは無かったですが実際に中に入ってみると想像を絶する広大な面積。

大きな間取りで数名が配置されるたくさんのオフィス。デ・ハスケのロゴの入ったシャツを着た社員の皆様は活気に満ちて仕事をしています。今まで何となく想像していた会社像とは規模が違い過ぎました。

実際に楽譜を印刷する工場や保管庫の広さも想像を絶するもの。大きなショッピングモールのような空間で圧倒されます。

その他、レコーディングスタジオ、商品の展示、サポートデスク、カフェなど充実し約一時間かけて回り切ったという感じです。こんな大企業と仕事をしていたことに改めて驚きました。日本人の感覚では信じられない規模なので想像しようがありませんでしたが、本当に凄い出版社だと思いました。日本では「吹奏楽の出版社」として知られていますが、実際は吹奏楽はほんの一部という雰囲気…。百聞は一見にしかず、とはこのことでした。。。語学能力で悔しい思いをした気持ちよりも、この語学能力でこの会社と仕事の出来ている奇跡に幸せを感じて社内ツアー終了!

デ・ハスケはゴールデン・チューリップホテルという素敵なホテルもご用意してくれました。ホテル内のレストランで社長とディナーミーティング!ウインドアート出版についてたくさんの質問を受けました。どうやらウインドアート出版の管理曲である「太陽への讃歌—大地の鼓動」が間違ってデ・ハスケに問合せが来ることもあるようで…。日本は一人の作曲家がいくつもの出版社と契約し単曲レベルでレンタル(出版)されますが、アメリカ、ヨーロッパは一人の作曲家が一つの出版社と専属契約を結ぶことが一般的。よってデ・ハスケがヨーロッパから私を売り出していることもあり、消費者は「太陽への讃歌」もデ・ハスケから出版されていると先入観で思うようです。ウインドアート出版が今の勢いでアジアだけでなくヨーロッパ進出していくと、そういった問題も出てくることになるので代表の神長一康さんとは早い段階で方針と対策を練らなくてはなりません。多くの発見と刺激を受けた成長のある一日でした!翌日は社長自らデ・ハスケ車でホテルから駅まで送迎してくださいました!