やぎりん日記

やぎりん!こと、作曲家の八木澤教司の日記です! 日々の体験や感じたことを書いていきます!
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3月 10, 2011 By: S.Yagisawa Category: 日記

本日から四国〜関西〜ニューヨークと12日間の長期出張となります。一昨日は千葉立市川西高等学校吹奏楽部の最後の定期演奏会が計画停電も無く無事に市川市文化会館大ホールで開催することができました。ただ予定していた夕方からの開演ではなく、お昼からの開演。平日ということもあり誰もが集客は期待していなかったかもしれません。ですが統合となり学校名を失ってしまうということもあり会社を休んで多くの卒業生たちが集まり多くの聴衆のいる中で生徒さんたちは思い切った演奏を披露することになりました。同校は【ザ・ウエント・シンフォニー】をはじめ共に多くの作品を世に送り出したデビュー当時の私にとって最も重要なバンドでした。現顧問である豊田英文先生の前に着任されていた内田慎一先生、吉田直先生にも大変お世話になり、当時の生徒さんたちとは本当に仲良くし、まだ名も無き時代に多くの勇気を与えてもらっていました。そんな関係もあり「市川西」という名前としての最後の演奏会というのは私にとってもショックなもの。母校を失うほどの想いでもありました。豊田先生と生徒さんは作品のテーマを相談し“最後の美”としました。私は【華麗なる終焉へのオマージュ】として全身全霊を込めてドラマチックな作品に仕上げました。地震や計画停電もあり完成したのは1週間前。ですが、生徒さんは慣れぬ停電の中でも一生懸命に練習を続け演奏会のラストを盛大に飾ってくれました。終演後は先生方や久しぶりに再会した卒業生たちと遅くまで打上げを行い懐かしく新鮮な気持ち、新しい出発となる1日となりました。

昨日1日で約2週間分の荷造りをして本日愛媛県松山市へ出発。愛媛県立北条高等学校吹奏楽部と愛媛県立松山中央高等学校吹奏楽部のジョイントによる東日本大震災チャリティコンサートに客演指揮として伺いました。こちらでは何とヨーロッパから帰国され四国を拠点に国際的に活躍されている阿部竜之介さんもゲストでいらっしゃり、私がソロ・クラリネットのために書いた【インテルメッツォ】を何とユーフォニァムのソロで世界初演(このヴァージョンとして)してくださいました。お人柄の良さは以前から存知ていましたが、ドラマテッィックな音楽を生で聴かせて頂き益々ファンになりました。又、ユーフォニァムで演奏することを全く想定して書いていない私にとって刺激的でした。両校の合同演奏では【輝きの海へ(中編成改作版)】を四国初演させて頂きました。両校が一緒に合わせたのも、私と共に練習したのも本日のリハーサル40分程度でしたが顧問である池田努先生、土居俊一先生のご指導のお陰で「初めて」を感じさせない練られた音楽を創ることができました。生徒さんの情熱も肌で感じることができて楽しい時間を過ごせて頂きました。本日も徹夜で出発したこともあり打上げの途中で眠気にやられてしまいましたが…夜まで温かみのある空間に包み込まれホッとできた1日でした。明日は奈良へ。愛媛から大阪はJAL便が運行していず泣く泣くANAを使用予定。。。

【インテルメッツォ(ユーフォニァム版)】

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