やぎりん日記

やぎりん!こと、作曲家の八木澤教司の日記です! 日々の体験や感じたことを書いていきます!
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Archive for 4月, 2011

◆ 新たな出会い〜LEGEND!

4月 04, 2011 By: S.Yagisawa Category: 日記

一週間ほど前にザ・カンパニーという音楽事務所の高川さん、そして所属されているオペラユニットLEGEND代表の吉田知明さんからほぼ同時にメールを頂きました。「NHKテレビニュースで仙台市立八軒中学校の生徒さんが歌う“あすという日が”を聴いて感動しました」という内容と共に、【あすという日が】を彼らのユニット用に編曲しチャリティコンサートや全国ツアーで歌わせて欲しいとの熱いメッセージを頂きました。又、ぜひ一度お会いして熱い想いを直接聞いて欲しい、ということから関西から羽田空港へ到着した本日、ニューヨークへ出発する前に空港内でお会いすることになりました。プロデューサーの堀越さんは「ちょうどここ羽田空港でNHKテレビニュースを見たんですよ、曲が流れた途端に周囲の人たちが皆んな泣いているんですよ、この曲しか無いと思いました、ぜひ彼らのツアーで歌わせて頂きたい」と熱く語られた。メンバー代表の吉田さんは同世代かつ吹奏楽経験者ということもあり意気投合、私と同じく岩手県出身であるメンバーの菅原浩史さんは故郷被災地への想いを語られた。高川さんは「早速4月6日にニッポン放送でLEGENDに歌わせたい、許可を頂けますでしょうか」と、誰もが熱い想いを持った人たちでした。できれば違った形で笑顔で出会いたかった人たち、ですがこういった環境にあるからこそ出会えた人たちでもあります。素晴らしい出会いに感謝!

明日は朝6時ニューヨークに出発。従って同行するクラリネット奏者の三浦幸二さんと共に羽田空港付近のホテルに前泊。明日の朝は4時過ぎに空港へ到着する必要があります。現地で我々を待ってくだったているのはピーター・L・ボンシャフト博士とホフストラ大学シンフォニックバンドの学生さんたち。既に学生さんたちから多くのメールを頂いていてお会い出来るのが楽しみです。

★ 深い感動に感謝〜磯城野の奇跡!

4月 03, 2011 By: S.Yagisawa Category: 日記

本日は私の誕生日。昨日の奈良育英中学・高等学校吹奏楽部の生徒さんたちのお祝いの歌で想い出しました。私は今日で36歳となります。この誕生日に私は奇跡の舞台を見ることが出来ました。初めて田川伸一朗先生の指揮する千葉県立市川市立新浜小学校吹奏楽部の【輝きの海へ】を聴いた時と同じくらいの奇跡的な舞台。こんな衝撃は何年も体験していない。10年くらい?こんな新鮮な感覚を体験できる私自身にも驚いたくらいです。「舞台」というのは本日体験したのは「音楽劇」だからです。奈良育英の吹奏楽部顧問である廣岡圭司先生より「ご多忙とは思いますが、どうか恩師の演奏会で八木澤先生の作品を取上げるので翌日に立ち寄って頂けませんか」と頼まれていたことが、きっかけではありましたが、既に先約で兵庫に行くことが決まっていました。ですがお伺いする予定であった六甲ヴェルデ吹奏楽団にご理解を頂き練習時間を少し遅らせて頂くことが出来たので、リハーサルを見させて頂くことが出来たのです。さてこのリハーサルは全体の約半分くらいのみを見ることが出来ましたが、言葉では表せない深い感動に包まれるものでした。音楽劇をされているのは一昨日にお会いした加藤義明先生率いる奈良県立磯城野高等学校吹奏楽部とKII-HINTファミリー・ウィンドアンサンブルの皆さん。脚本・演出は現在、新しい合唱曲の詩を依頼している山本まはるさん。演技、演奏、脚本、演出、大道具、小道具など全てに渡って細かな気配りがなされていて現実とは思えない舞台。しかも絶えず温かい空間に包まれている。知らず知らずのうちに舞台の作り出す世界に自分が入っていってしまう。作曲を仕事とする立場上いつも客観的な分析をどこかで行う自分がいますが、そういった感覚さえも失うほど。正直、こんな素晴らしい舞台は生まれて初めて見ました。しかしながら公演は小さなホールで1回きり。本当に勿体ない。。。まだまだ世の中知らないことがあると改めて初心に戻る36歳です。一瞬で心を幸せにする奇跡の舞台。時間の関係で全て見ることが出来ませんでしたが本日舞台を見ることが出来て心より光栄に思います。

午後は六甲ヴェルデ吹奏楽団の第20回記念定期演奏会委嘱作品【夢の華—六甲山に咲き誇る】のリハーサル。なかなか練習日が合わず本番直前になりつつある本日に伺うことになりました。ベテランの深田哲也先生による音楽創りを基に私のイメージをお伝えしディスカッションする方向で練習。メンバーの皆さんはとても反応が早く基礎能力も高いのが印象的。この作品は重い重力のある前半から重力が軽くなる後半へ動機がハズルのように散りばめられながら展開する作風。作曲にあたって“神戸”“山と海”“異文化”“輝き”“若さ溢れる”“泣けるフレーズ”というキーワードが団から寄せられました。作品は定期演奏会5月8日(日)【詳細】に世界初演となります。私はシンガポール吹奏楽コンクールの審査を終えて兵庫へ直行します。深田先生の深い音楽創りと団の皆さんの情熱的な演奏を聴くのが今から楽しみです。夜は深田先生や各パートの代表者と共に懇親会。皆さんとても良い方ばかりで楽しい時間を過ごすことができました!ありがとうございます!

□ 奈良県に滞在中!

4月 02, 2011 By: S.Yagisawa Category: 日記

昨日は愛媛県松山市より大阪の伊丹空港経由で奈良に入りリハーサル。私の愛用するJAL便は松山空港から関西に運行していなく泣く泣くANAを利用。この際、ANAも積極的に使用することを決意し、この日のためにANAのクレジットカードも申込み承認までされましたが地震の関係か手元に届かず…。又、飛行距離が近い関係か小さな小型の飛行機。バスよりも小さい感じのプロペラ機。ちょうどプロペラの近くの席になり“ブ〜ン”と蜂やハエのような音が絶えず鳴り仮眠を取れず伊丹へ到着。そこから、やまと郡山城ホールへ向かいました。ちょうどゲストでいらしていた大阪交響楽団トロンボーン奏者の矢巻正輝さんが【ヴォカリーズ】のリハーサルを。素晴らしい音色と音楽性に生徒さんもどんどん引き寄せられて行くのが目に見えて判り改めて矢巻さんの才能の豊かさを感じました。実は愛媛でお会いしたユーフォニァム奏者の阿部竜之介さんとも矢巻さんは親しい仲。世の中狭いですねぇ。夜は奈良県立磯城野高等学校吹奏楽部顧問の加藤義明先生とKII-HINTファミリー・ウィンドアンサンブルの皆さんと懇親会。ウインドアート出版の神長夫人も里帰りしていたこともあり参加、ウインドアンサンブル奏のクラリネット奏者の北川靖明さんも駆けつけてくださいました。しかしながら2次会以降は疲労もあり眠気にやられ大変でした…。休んでいるつもりでも休めていない。。。このままニューヨークまで持つか心配。。。

本日は奈良育英中学・高等学校吹奏楽部第28回定期演奏会。作曲家の福田洋介さんをはじめ多くのゲストが出演する豪華なイヴェントとなりました。大阪市立高津中学校吹奏楽部顧問の田中雅朗先生をはじめ多くの先生方が駆けつけてくださいました。創部50周年記念委嘱作品【「公慶の悲願」〜東大寺大仏殿、再建への道】の世界初演は現役の生徒さんと卒業生の合同によって素晴らしい演奏となりました。すっかり忘れていましたが明日、誕生日ということもありサプライズの歌まで贈って頂きました。さて、公慶は奈良の人にとって実はそんなに知られた名前ではないとのこと。私がこのテーマを選んだのは以前シンガポールから帰る飛行機の中で公慶の東大寺再建におけるエピソードの秘話を偶然見たことに始まります。雨の中で公慶は「私には傘があるのに、大仏様には傘どころか屋根も無い…」と深い疑問を持ち、周囲の理解を得られぬまま資金調達をし実現に向けて多くの人々の心を動かします。作品が完成したのが3月10日。大地震の前日ということもあり顧問である廣岡圭司先生は感慨深く想われ、このテーマを震災に重ね演奏会を急遽チャリティコンサートに変更し義援金を集めることを生徒さんと決意されました。関西でも電車の部品が支給されず電車の本数が今月より減るとのこと。関東だけではなく関西方面にも影響が出始めました。多くの心配を抱えながらニューヨークへ間もなく旅立つのが心苦しくも思えます。