やぎりん日記

やぎりん!こと、作曲家の八木澤教司の日記です! 日々の体験や感じたことを書いていきます!
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Archive for 4月 12th, 2011

◆ 印税全額を義援金に。

4月 12, 2011 By: S.Yagisawa Category: 日記

ニューヨークに出発する少し前にデビュー当時からお世話になっているブレーンミュージック楽譜事業部長である荒野聡さんよりお電話を頂きました。東日本大震災義援金プロジェクトとして作曲家の承諾を頂ければチャリティー用としての楽譜を準備し、楽譜の売上金、作曲者への印税も全て義援金として寄付したいとのこと。被災地全体に多くの義援金が必要であることに加え、吹奏楽という小さな分野をとっても楽器が流されてしまったけれど楽器を購入できる予算が無い、破損しているけれど修理する予算が無いと東北の関係者からも日々声が届きます。もちろんホールが使用出来ない、練習場が壊れてしまったという大きな難題もありますが、まずは多くの吹奏楽愛好者には早く友達でもある楽器を手にできる環境になってほしい。ですが、それが出来ないのが現状。震災の以前であっても高い楽譜を買うことが厳しい現場の実情、リードを購入することさえも厳しい環境にあるバンドも少なくなかった。震災によって状況は益々厳しくなってしまった。これまで貴重な予算を使って私の楽譜を購入し一生懸命情熱的な演奏をしてくれていたバンドも東北にはたくさんありました。そのお陰でこれまで私は作曲家としてやってこれたのです。そのご恩返しが出来るなら…。何よりも東北は私の出身地でもあり、むしろ喜んで荒野さんのご提案に賛同させて頂きました。他の作曲家も同じ気持ちだと伺い、胸が熱くなる想いでした。

荒野さんからのご要望もあり私の作品はまだ日本で初演されていない、5月にようやく日本での演奏が解禁となるシンガポール吹奏楽コンクール課題曲【メモリー・オブ・フレンドシップ】、既に出版され広く親しまれている編曲作品【アメージング・グレース】【Believe】の3曲がチャリティー用の楽譜として準備されることになりました。他の作曲家の楽譜も義援金になりますので、私の作品だけではなく他の作品も積極的に演奏してください。被災地を皆で一緒に応援していけると良いですね。一人一人の小さな力がやがて大きな力となることを願っています。

★ 義援金に寄付される楽譜の一覧はブレーンのホームページをご参照ください。